はじめてヘルニアは自然消滅することがあることを知った時
本当ですか
と多くの方は言われます。
私も初めて聞いた時は、とても驚きました。
なぜなら、私自身が20代に椎間板ヘルニアと診断され
手術が必要です。
と言われたからです。
この言葉を実際に言われると、
つらい痛みから早く解放されたいという気持ちが強いので、
手術に踏み切る人もいます。
しかし、即決するのは待った方がいいのではないかと思います。
私が言われたのはかなり前なので、現在は状況が変わっているかもしれませんが、
手術をしないで日常生活を問題なく送っている人をその後何人も見てきました。
私自身もそうです。
当時は知らなかったのですが、今では、椎間板ヘルニアの多くは何もしなくても自然に治ると主張されている医師が増えているのではないかと思われます。
なぜ、自然消滅するのかというと、飛び出した椎間板の中の髄核を白血球が異物と認識して食べるからです。
ただし、全てのヘルニアが自然に消滅するわけではなく、ヘルニアが、靭帯から髄核が飛び出した自然消滅しやすいタイプ(脱出型)なのか、そうでないか(膨隆型)によります。
また、画像上でヘルニアがあっても、痛みがでない人も多くいます。
では、どうしたらよいのでしょうか。
現在の症状がどれぐらい重いのか、
坐骨神経痛がでている場合なら片足か両足か。
脚に力は入るか
膀胱直腸障害はないか
正確に判断するには、医師に積極的に現在の状態を提供することはとても重要です。
記憶はあいまいになりやすいので、記録をつけておくとよいでしょう。
いつから痛くなったか
一日の内で、痛みが強くなる時間帯はあるか
どういう姿勢で痛みが増すか、または楽になるか。
細かいことも書き残しておきましょう。
ヘルニアが自然に退縮する場合の目安の期間としては、3か月~6か月がよいと思います。
ただし、6ヶ月というとかなりの時間になります。
リハビリ、姿勢、日常生活、仕事の仕方、いろいろなことを見直していく必要に迫られます。
毎日ストレッチをすることなどは当たり前という感覚にならなければなりません。
自分で治すというぐらいの強い意志と忍耐力、そして家族の協力や理解がなければ難しいです。
仕事をどうしても休めない人は手術を選んだ方がよい場合もあるかもしれません。
すべてにおいて効率や経済が優先される現代社会においては、時間を十分にかけるというのはとても贅沢なことです。
まずは、現在の医師(ファーストオピニオン)を信頼して、現在の患部の状態を理解し、わからないことは質問しましょう。
その上で、別の医師(セカンドオピニオン)の意見も聞きたい場合は、担当医にその旨を相談してみましょう。
今、整形外科に言っているなら、セカンドオピニオンはペインクリニックがよいです。
考え方、治療法が異なることは十分考えられます。
ペインクリニックの医師こそが手術を回避することに全力を注いでくれると思われます。