まずは、背骨の話しです。
背骨は、頸椎7、胸椎12、腰椎5 合計24個の骨で構成されていますが、
頸椎、胸椎、腰椎の中で、一番ヘルニアになりにくい骨はどこでしょうか。
それは胸椎です。
理由としては、肋骨で囲われていて動きがその分制限されていること、
もう一つの理由としては、頸椎、腰椎比べると、骨に対する椎間板が小さいことがあげられます。
簡単にいうと動きは制限されているけど、頑丈にできている。
ということが言えます。
ですから矯正の中では、
技術さえあれば、
一番安全性が高い
と言えます。
ですから、はじめて矯正を受ける人は、胸椎の矯正をお勧めします。
もちろん、痛くありません。
次に、
背骨はからだの真ん中にはない
という話しです。
からだを真横から見てみましょう。
からだの中央には、内臓が入っているため、背骨は背中側、つまり、後ろの方にあります。
そして、背骨(脊柱)の後方に脊柱管、つまり管があり、脊髄=神経の束が入っています。
神経の束は脳から続いていますので、脳と同レベルでからだを司る上で重要なんです。
背骨はからだの中央にはなく、からだの後方にあるという話しに戻ります。
本来、構造上、中央にあるのが最もよかった背骨ですが、内臓を入れる場所を確保するため、
後方に移動しました。
そのため、背骨には前方に倒れようとする力が常に働いています。
それを後方から、引っ張りよい姿勢を保っているのは、筋肉が働いているからなのです。
ですが、顔が前方にでた体勢を取ると、頭の重さは理想的な姿勢に比べ、
3倍の重さ
がかかってしまうんです。
それで、耐えきれなくなって、だんだんと背中が丸くなってきます。
つまり猫背になるということです。
ちなみに、骨自体にも均等に重力がかかっているわけではありません。
後方に比べ、前方でからだの重さを支えています。
しかし、骨がもろくなるとどうなるでしょうか。
背骨(椎体)は前方から、つぶれていきます。
今は、あまり見かけなくなりましたが、90度近く背中や腰が曲がった状態というのは、椎体の前方がつぶれているのです。
次に腰椎の弯曲について触れます。
まず、頸椎、胸椎、腰椎は、後弯、前弯、後弯というカーブを描くのが理想とされています。
しかし、首もそうですが、最近増えているのが、腰椎のストレート化です。
上記、胸椎の件で人は直立姿勢を保持するだけでもかなりの筋力を使っていることを説明しました。
背筋が、後方へ引っ張っているわけですが、人は動かないとお腹の奥にある腸腰筋が衰えます。
腸腰筋は、歩行の際に足を前方に運ぶために使われますが、歩くことにより鍛えられ、そして背骨の下部
つまり、腰椎を前方に引っ張る役割もはたしています。
座る時間が長く、歩く時間が極端に少ないと、腸腰筋が衰え、前方に引っ張る力が弱まり、その結果、腰椎の
理想的なカーブも失われます。
ストレート化した腰椎は、力を分散させることがうまくできないため、慢性的な腰椎になりやすくなると考えられます。
進化の過程で2足歩行を選んだ人のからだのバランスは、難しいですね。
しかし、80年、90年と痛みのでないようにうまく使っていくしかありません。
背中が丸くなる。肩が前方に巻き込む。顔が前方にでてくる。
これらは、よく見かける姿勢です。
アンテリアソラシックは、長時間パソコンを使いデスクワークをする方、肩甲骨周囲に痛みがある方に有効と思われます。
背骨に付着する深い筋肉に影響を及ぼすため、これを受けた方はマッサージと異なる感覚を感じるという感想を持つ方が多いです。